大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)4169 判決

主 文

本件上吉を棄却する。

理 由

弁護人鈴木右平の上告趣意について。

第一点

第一審裁判官伊藤正彦が所論仮処分決定をなした裁判官であるということは、同

裁判官を被告人に対する本被告事件審判の職務の執行から除斥するものでないこと

は、刑訴二〇条各号の規定により明らかであると共に、右の一事を以て同裁判官が

不公平な裁判をする虞があつたとも断定することはできない。叉本件について忌避

の申立があつたことは認められない。そして判決裁判所の裁判官がその職務の執行

から除斥されず且つ忌避の理由もない場合には、その裁判官のした裁判を目して憲

法三七条一項の公平な裁判所の裁判でないとはいえないことは、当裁判所大法廷判

決の趣旨とするところである(昭和二四年新(れ)第一〇四号同二五年四月一二日

大法廷判決、集四巻四号五三五頁参照)。

第二点

所論は判例違反をいうけれども、判例を具体的に指示しておらず単なる事実誤認

の主張で、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を精査しても、同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和三一年一二月二一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

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